硫酸からコンクリートを守る
下水道管の劣化と硫化水素による危険性について
近年、老朽化した下水道管が原因で道路が陥没する事故が増加しています。その主な原因の一つが、硫化水素によるコンクリートの劣化です。
下水道内では、硫化水素(H₂S)が発生しやすく、これが酸化されて**硫酸(H₂SO₄)**に変化します。硫酸は非常に強い酸性を持ち、コンクリートを徐々に侵食し、脆くぼろぼろにしてしまうのです。
そこで重要なのがコンクリートを硫酸から守る防食工事です。
某社汚泥貯留槽に防食工事を行いました。
材料は日本特殊塗料㈱「タフバリア#200 D-5工法」です。FRPライニングです。
因みに下水道や地下ピット内は酸素が不足している上に、硫化水素が充満している可能性が高いため、作業には特に注意が必要です。
地下ピット内で作業員が倒れていた場合、決して自分だけで助けに入ろうとしてはいけません。十分な装備がないかぎり、ほぼ死にます!